農業に見る東京の魅力

東京を拠点にビジネスを展開したいと考えているけれど、どんな分野で勝負するか決めかねているという人は、選択肢の一つに農業を加えてみてはどうでしょうか。農業は人々の生活を支える重要な産業です。そのため、人口減少が予想されるこれからの日本でも、十分な利益が見込める産業といわれています。農業というと、地方の広大な土地で行うイメージを持つ人が多いはずです。しかし、農業を営む人にとって東京は魅力的な土地の一つといえます。農業を営むうえでの東京の魅力は人口の多さです。新型コロナウイルスの影響により地方移住者が増えたとはいえ、東京を中心とした東京圏には日本の総人口の約3割が暮らしています。東京で作った野菜を東京圏に住む人々に提供すれば、それだけ新鮮な野菜をより多くの消費者に届けることが可能です。物流業の発展にともない、収穫した野菜を新鮮なまま地方に運ぶことが容易になりました。しかし、それでも地産地消の新鮮な野菜には敵いません。

また、食にこだわりを持つ富裕層が多いことも東京の魅力といえます。東京には、日本に住む年間所得が5000万円を超える富裕層の約5割が在住しています。お金に余裕がある彼らは自身や家族の健康にお金をかけるため、健康を左右する一因である食事への出費を惜しみません。そのため、東京は有機野菜や無農薬野菜の需要が高いと考えられます。健康に良い農作物といえば、有機野菜や無農薬野菜を思い浮かべる人が多いからです。そんな東京で有機栽培や無農薬栽培にこだわった野菜を生産すれば、高いお金を払ってでも安心安全な農作物がほしい人々に広く受け入れられるでしょう。